節税対策は「理論」として理解するだけでなく、実際にどのような会社がどのような手法で成果を上げているかを知ることが、自社への応用に役立ちます。まつうら総研がご支援した中で、特に節税効果が高かった取り組みをモデルケースとして紹介します。
なお、以下の事例は実際の支援内容をもとにした架空の事例です。数値は参考値であり、個別の状況によって結果は異なります。
事例①:役員報酬の最適化で法人・個人の税負担を同時に削減
背景と課題
製造業・従業員10名・年商2億円のA社。社長の役員報酬は年間1,200万円に設定されていましたが、「なんとなく昔から変えていない」という状況でした。法人の利益は年間2,000万円前後あり、法人税負担が重い一方、社長個人の所得税も高い水準でした。
まつうら総研が法人・個人合算でのシミュレーションを行ったところ、役員報酬を1,800万円に引き上げることで、法人税の負担が大きく減少し、個人側での給与所得控除も増加することで、トータルの税負担を年間約120万円削減できることが判明しました。
取り組みと結果
事業年度開始から3ヶ月以内に取締役会議事録を整備し、役員報酬を改定。同時に、増加した役員報酬の一部を小規模企業共済に積み立てる仕組みを整えました。小規模企業共済の掛金は全額所得控除となるため、個人の所得税・住民税の削減効果も加算されました。
結果として、法人税・個人所得税・住民税・社会保険料を合算したトータルの税負担を年間約140万円削減することに成功しました。この取り組みで浮いたキャッシュを設備投資の原資に充てることができ、経営の強化にもつながりました。
事例②:退職金・小規模企業共済で創業オーナーの出口戦略を最適化
背景と課題
IT系サービス業・従業員5名・年商8,000万円のB社。創業から15年が経過し、60代の代表取締役が引退・事業承継を検討し始めていました。現預金は潤沢にあるものの、「引退時に会社からどう資金を受け取るか」を考えていなかったため、そのままでは多額の税負担が生じる見込みでした。
取り組みと結果
まつうら総研では、引退までの5年間を使った計画的な退職金準備と節税を設計しました。具体的には、①小規模企業共済の最大掛金(月7万円)での積立継続、②中小企業倒産防止共済への加入と積立(年間240万円の損金)、③役員退職金規程の整備(功績倍率方式による適正退職金の計算)の3点です。
5年間の積立と共済の解約返戻金を退職金財源に充て、退職所得控除(勤続年数×40万円)を最大活用することで、個人の退職所得税を最小化しました。法人側では退職金を損金計上することで最終年度の法人税を大幅に圧縮。トータルで数百万円単位の節税効果を実現しました。
事例③:経費の適正化と記録整備で税務調査をクリア
背景と課題
飲食業・C社。開業から7年が経過した頃に税務調査の通知が届きました。過去に「接待交際費」として計上してきた費用の記録が不十分で、税務調査で問題になることが心配な状況でした。まつうら総研に依頼が来た時点では、すでに調査の日程が決まっていました。
取り組みと結果(事例③)
まつうら総研では、調査前に過去3期分の申告内容を精査し、問題になりやすい費用について説明資料を整備しました。接待の目的・相手先・参加者・業務上の必要性をまとめた補足説明書を作成し、調査官に提示できる状態にしました。
調査の結果、一部の費用について追徴課税が発生しましたが、記録整備の効果により否認額を最小限に抑えることができました。また、今後の税務リスク管理として、経費の記録フォーマットを整備し、月次での証憑確認フローを構築。以降の税務調査リスクを大幅に低減しました。
事例④:消費税の課税方式選択で大幅な節税を実現
背景と課題
コンサルティング業・D社。年商が1億2,000万円に成長し、消費税の課税事業者になって2年目でした。消費税申告は「原則課税(実額計算)」で行っていましたが、経費の仕入税額控除がほとんどなく、消費税の実質負担が非常に重い状況でした。
取り組みと結果(事例④)
まつうら総研がシミュレーションを実施したところ、「簡易課税制度」を選択することで消費税負担を大幅に軽減できることが判明しました。コンサルティング業(第五種事業)のみなし仕入率は50%であり、実際の仕入コストが売上の50%未満の場合、簡易課税の方が有利となります。
翌期から簡易課税制度を適用するための届出を適切なタイミングで提出。結果として消費税の年間負担を約80万円削減することができました。消費税の課税方式は一度選択すると2年間変更できないため、事前のシミュレーションと届出タイミングの管理が非常に重要です。
成功事例に共通するポイント
早期着手と計画的な実行
上記の事例に共通しているのは、「決算間際の慌てた対応」ではなく、「余裕を持った計画的な実行」です。役員報酬の改定・共済の加入・消費税の届出など、多くの節税手法には実施期限や事前手続きが必要です。余裕を持ったスケジュールで進めることで、選択肢を最大限に広げることができます。
法人と個人を一体として考える
中小企業の節税は、法人単体の税負担だけでなく、経営者個人の所得税・住民税・社会保険料を含めたトータルコストで考えることが重要です。法人で節税できても個人の税負担が増えては意味がありません。法人・個人を一体としてシミュレーションすることで、最適な節税プランが見えてきます。
専門家との継続的な連携
成功事例の背景には、税理士との継続的な連携があります。単発のスポット相談ではなく、顧問契約を通じた継続的な関係の中で、税制改正への対応・業績変化への迅速な対応・複数年にまたがる節税計画の実行が可能になります。
まつうら総研にご相談ください
まつうら総研では、経営者の状況・業種・規模・将来計画に合わせた節税戦略を設計し、成果につなげるサポートをしています。「自社でも同様の節税ができるか知りたい」「現在の税負担を見直したい」という方は、ぜひまつうら総研にお気軽にご相談ください。
初回相談は無料で承っています。具体的な数字を持ちより、シミュレーションを交えた実践的なアドバイスを提供します。