個人事業主として活動する上で避けられないのが税金の問題です。会社員であれば給与から自動的に引かれる税金も、個人事業主は自分で計算・申告・納付しなければなりません。
「どんな税金がかかるの?」「いくら用意しておけばいいの?」という疑問を持つ方は多いです。このページでは、個人事業主に関係する主な税金の種類と、それぞれの計算方法・納付時期をわかりやすくまとめます。
個人事業主にかかる税金の種類
個人事業主が関係する主な税金は以下の4種類です。
①所得税
②住民税
③個人事業税
④消費税
さらに事業の内容によっては、固定資産税・印紙税・自動車税なども関係してきます。それぞれの概要を見ていきましょう。
所得税
所得税の計算方法
所得税は、1年間の所得(収入-経費)に対して課せられる国税です。個人事業主の場合、売上から必要経費・各種控除を差し引いた「課税所得」に対して税率が適用されます。
所得税は累進課税制度を採用しており、課税所得が多いほど税率が高くなります。
・195万円以下:5%
・195万円超〜330万円以下:10%
・330万円超〜695万円以下:20%
・695万円超〜900万円以下:23%
・900万円超〜1,800万円以下:33%
・1,800万円超〜4,000万円以下:40%
・4,000万円超:45%
別途、復興特別所得税(所得税額×2.1%)も課せられます。
所得税の申告・納付時期
所得税の確定申告は毎年2月16日〜3月15日に行い、3月15日が納付期限です。予定納税制度があり、前年の所得税額が一定以上の場合、7月・11月に分割して前払いが求められます。
住民税
住民税の計算方法
住民税は都道府県民税と市区町村民税を合わせたもので、前年の所得に基づいて翌年に課税されます。税率は所得割が一律10%(都道府県民税4%+市区町村民税6%)に均等割(年約5,000円程度)が加わります。
個人事業主の場合、住民税は確定申告の情報をもとに自治体が計算し、6月頃に納税通知書が届きます。年4回(6月・8月・10月・翌1月)に分けて納付します。
会社員との違い
会社員は毎月の給与から住民税が天引き(特別徴収)されますが、個人事業主は自分で納付書を使って納付(普通徴収)します。前年の所得に基づいて課税されるため、開業1年目は前年所得(会社員時代)に基づいた住民税が課される点に注意が必要です。
個人事業税
個人事業税とは
個人事業税は、一定の事業を営む個人事業主に対して都道府県が課す地方税です。すべての個人事業主にかかるわけではなく、法定業種(70種類以上)に該当する事業が対象となります。
税率は業種によって異なります。
・第1種事業(小売業・製造業・飲食業・サービス業など):5%
・第2種事業(畜産業・水産業など):4%
・第3種事業(医業・弁護士・税理士・コンサルタントなど):5%(一部3%)
個人事業税の計算方法
個人事業税の計算式は以下の通りです。
(事業所得 - 各種控除 - 事業主控除290万円)× 税率
事業主控除として290万円が控除されるため、所得が290万円以下であれば個人事業税はかかりません。納付は8月と11月の2回に分けて行います。
消費税
消費税の納付義務
消費税は、原則として前々年の課税売上高が1,000万円を超えた場合に課税事業者となり、消費税の申告・納付義務が生じます。開業から2年間は原則として免税事業者として扱われます(ただし条件あり)。
2023年10月から始まったインボイス制度により、免税事業者のままでいるか課税事業者に登録するかの判断が重要になっています。取引先の状況によっては、免税事業者のままでいると取引を失うリスクもあります。
消費税の計算方法
消費税の計算方法には「一般課税(本則課税)」と「簡易課税」があります。
一般課税:受け取った消費税 ー 支払った消費税 = 納付額
簡易課税:受け取った消費税 × (1 ー みなし仕入率)= 納付額
前々年の課税売上高が5,000万円以下の場合、簡易課税を選択できます。業種によっては簡易課税の方が有利になることもあります。
税金の準備のポイント
個人事業主は、毎月の売上から税金分を積み立てておく習慣をつけることが重要です。所得税・住民税・個人事業税を合計すると、所得の30〜40%程度になることもあります。
目安として、利益の25〜30%を税金用として別口座に積み立てておくと、確定申告後の納税に慌てずに済みます。まつうら総研では、個人事業主の税金計画と節税策について、具体的なアドバイスを提供しています。税金の不安がある方は、ぜひご相談ください。