個人事業主の社会保険

個人事業主が知っておくべき社会保険の仕組みと活用できる制度を解説します。

個人事業主の社会保険

会社員から個人事業主に転向するとき、最も驚かれることのひとつが社会保険の負担の重さです。会社員時代は会社が保険料の半分を負担してくれていましたが、個人事業主になると国民健康保険と国民年金に加入し、保険料を全額自己負担しなければなりません。

このページでは、個人事業主が加入すべき社会保険の種類と、保険料を節約しながら将来の保障を充実させるための方法を解説します。

個人事業主が加入する社会保険

国民健康保険

個人事業主は、会社員の健康保険(組合健保・協会けんぽ)から脱退し、国民健康保険(国保)に加入します。国民健康保険は前年の所得に基づいて保険料が計算され、自治体によって保険料率が異なります。

会社員時代と比べると保険料が高くなる場合が多いため、開業前に試算しておくことが重要です。所得控除を増やすことで国民健康保険料を抑えられるため、節税対策は社会保険料の節約にもつながります。

国民年金

個人事業主は国民年金(第1号被保険者)に加入します。令和6年度の国民年金保険料は月額16,980円です。会社員は厚生年金に加入しており、将来受け取れる年金額が国民年金より多くなります。

個人事業主は国民年金のみで老後の年金が少ないため、付加年金・iDeCo・小規模企業共済などを活用して、老後資金を補完することが重要です。

社会保険料を補完する制度

小規模企業共済

小規模企業共済は、個人事業主・フリーランスのための退職金積み立て制度です。月額1,000円〜70,000円の範囲で掛け金を設定でき、全額が所得控除になります。廃業・引退時に共済金として受け取れます。

将来の引退時の収入保障と節税を同時に実現できる、個人事業主にとって優れた制度です。経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)も合わせて検討すると良いでしょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoは老後資金を積み立てながら節税できる制度です。個人事業主の拠出上限は月額68,000円(年816,000円)で、全額が所得控除になります。運用益も非課税です。

60歳以降に年金または一時金として受け取れます。長期運用でインフレリスクにも対応できます。ただし、原則60歳まで引き出しができないため、流動性に注意が必要です。

民間の医療保険・就業不能保険

個人事業主は、病気やケガで働けなくなると収入がゼロになるリスクがあります。会社員であれば傷病手当金(最大18ヶ月間、月給の約2/3)が受け取れますが、個人事業主にはこの制度がありません。

民間の就業不能保険や所得補償保険に加入することで、病気・ケガ時の収入リスクをカバーできます。保険料は経費として計上できる場合があります(事業用として加入した保険料)。

従業員を雇った場合の社会保険

個人事業主が従業員を5人以上雇用する場合(一部業種を除く)、健康保険・厚生年金保険への加入が義務付けられます。これを「社会保険の強制適用事業所」といいます。

従業員が5人未満でも任意で加入できます。社会保険に加入することで、従業員の保障が手厚くなり、採用面での競争力が上がるメリットもあります。雇用保険(労働保険)は従業員を雇った場合に原則加入義務があります。

まとめ

個人事業主の社会保険は、会社員と比べて保障が薄い分、自分でしっかりと対策を取ることが重要です。国民健康保険・国民年金は義務として加入しつつ、小規模企業共済・iDeCo・民間保険を組み合わせて、病気・ケガ時のリスクと老後資金の不安を解消しましょう。

まつうら総研では、個人事業主の社会保険対策と将来設計について、財務・税務の専門家として具体的なアドバイスを提供しています。ご相談はお気軽にどうぞ。

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