ファクタリングとは

売掛金を早期資金化する仕組みと賢い活用方法

ファクタリングとは

「売上はあるのに手元の現金が足りない」——中小企業・個人事業主の資金繰り相談の中で最もよく聞く悩みのひとつです。売上が立っていても、実際の入金が30日後・60日後・90日後という場合、その間の資金繰りに苦しむことになります。

そのような状況で活用できる手段のひとつが「ファクタリング」です。ファクタリングとは、企業が保有する売掛金(将来受け取る予定の代金)をファクタリング会社に売却し、入金期日よりも前に現金を受け取る仕組みです。このページでは、ファクタリングの基本的な仕組みから活用のポイントまでを解説します。

ファクタリングの基本的な仕組み

ファクタリングの流れを簡単に説明すると次のようになります。まず、あなたの会社(利用企業)が取引先(売掛先)に商品やサービスを提供します。その対価として発生した売掛金をファクタリング会社に売却します。ファクタリング会社は売掛金から手数料を差し引いた金額を利用企業に支払います。その後、入金期日に売掛先からファクタリング会社へ直接(または利用企業を経由して)代金が支払われます。

この仕組みによって、本来60日後に入金される予定の売掛金を、今すぐ(手数料を差し引いた形で)現金化できます。融資とは異なり、返済義務がない点が特徴です。売掛金という「資産」を売却しているため、バランスシート上の負債は増えません。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い

2社間ファクタリング

利用企業とファクタリング会社の2者間で完結するファクタリングです。売掛先(取引先)にはファクタリングの利用を通知しません。売掛先への通知が不要なため、「取引先に資金繰りが苦しいと思われたくない」という場合に選ばれます。

2社間ファクタリングでは、入金期日に売掛先から利用企業の口座に入金された代金を、利用企業がファクタリング会社に送金します。手続きが簡便でスピーディーな一方、ファクタリング会社にとっては売掛金の回収リスクが高いため、手数料が比較的高くなる傾向があります(目安として手数料率10〜30%程度)。

3社間ファクタリング

利用企業・ファクタリング会社・売掛先の3者が関与するファクタリングです。売掛先に対してファクタリングの利用を通知し、入金期日には売掛先が直接ファクタリング会社に代金を支払います。

ファクタリング会社が売掛金の回収を直接行うため、回収リスクが低く、手数料が2社間より低い傾向があります(目安として手数料率2〜10%程度)。ただし、売掛先への通知が必要なため、取引先との関係性によっては利用しにくい場合があります。売掛先が大企業や官公庁の場合は3社間が向いています。

ファクタリングと融資の違い

負債にならない

融資は借入金として負債に計上されますが、ファクタリングは売掛金(資産)の売却です。そのため、バランスシート上の負債が増えません。すでに銀行借入が多く、これ以上負債を増やしたくない企業にとって、財務内容を悪化させずに資金調達できるメリットがあります。

審査基準が異なる

銀行融資は申請企業自身の信用力(財務内容・業歴・担保など)を審査します。一方、ファクタリングは売掛先の信用力が審査の中心です。利用企業の財務状況が良くなくても、売掛先が信頼性の高い企業(大企業・上場企業など)であれば審査が通りやすい傾向があります。これは創業間もない企業や、業績が安定していない企業にとって大きなメリットです。

スピードが速い

銀行融資は審査から実行まで数週間〜数ヶ月かかることがありますが、ファクタリングは最短で即日〜数日で資金化できるケースもあります。急な支払いに対応しなければならない緊急時に活用されることも多いです。

ファクタリングのデメリットと注意点

手数料コストが高い

ファクタリングの最大のデメリットはコスト(手数料)の高さです。2社間で10〜30%の手数料が発生するケースもあり、銀行融資の金利と比較すると大幅にコストが高くなります。手数料を年利換算すると非常に高率になることを理解したうえで利用する必要があります。緊急時や一時的な資金繰り対策として活用するのが適切であり、常態的に使い続けることは資金繰りをさらに悪化させるリスクがあります。

悪質業者に注意する

ファクタリング業界には悪質な業者も存在します。給与ファクタリング(個人の給与を対象とするもの)は貸金業に該当するとして規制されており、法外な手数料を請求する違法業者も報告されています。利用する際は、実績のある正規のファクタリング会社を選び、契約内容を十分に確認することが不可欠です。

売掛先への影響を考慮する

3社間ファクタリングでは売掛先への通知が必要です。取引先によっては、ファクタリングの利用を知られることで信用不安を招く可能性があります。取引先との関係性・業界の慣習を踏まえたうえで、通知の有無(2社間か3社間か)を判断することが重要です。

ファクタリングが向いているケース

ファクタリングが特に有効なのは次のような状況です。売掛金の入金サイト(回収期間)が長く、その間の運転資金が不足している場合。銀行融資の審査が通らない・審査に時間がかかる場合。決算期末に向けて財務内容を良く見せたい(負債を増やしたくない)場合。大口の受注を獲得したが仕入れ資金が不足している場合。

いずれの場合も、ファクタリングはあくまでも「一時的な資金繰り補完手段」として位置づけることが重要です。根本的なキャッシュフロー改善のためには、入金サイトの短縮交渉・支払い条件の見直し・業務効率化による利益率向上など、本質的な対策と並行して行うことを強くお勧めします。

まつうら総研では、資金繰り改善のための総合的なサポートを行っています。ファクタリングの活用可否の判断・適正なコストの見極め・銀行融資との組み合わせ戦略など、資金調達に関するご相談はお気軽にどうぞ。財務トレーナーとして、あなたの会社のキャッシュフロー改善を一緒に考えます。

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