事業計画書は、融資審査・補助金申請・投資家へのプレゼンテーションなど、資金調達のあらゆる場面で必要となる重要な書類です。しかし、多くの経営者が「何を書けばよいかわからない」「書いても審査に通らない」という悩みを抱えています。
事業計画書の目的は、「この事業は成功する可能性が高く、融資・投資を行う価値がある」と読む人に思ってもらうことです。自分の事業への思いを正確に伝え、数字で裏付けることが求められます。このページでは、実際に評価される事業計画書の書き方を解説します。
事業計画書に必要な基本項目
①会社・事業者の概要
会社名・所在地・設立年月・代表者名・事業内容・従業員数・資本金などの基本情報を記載します。読む人が事業全体をイメージできるよう、簡潔にまとめましょう。
②事業の内容・特徴
どのような商品・サービスを提供するのか、ターゲット顧客は誰か、競合との差別化ポイントは何かを明確に記載します。「誰に・何を・どのように提供するのか」という3点を明確にすることが重要です。
専門用語を使いすぎず、金融機関の担当者(その業界の専門家ではない可能性がある)でも理解できる表現を心がけましょう。
③市場分析・競合分析
対象とする市場規模・成長性・ターゲット顧客の特性を分析します。また、主要な競合他社との比較において自社の優位性を明確にします。客観的なデータ(業界統計・調査レポートなど)を引用することで説得力が増します。
④販売・集客戦略
どのように顧客を獲得し、売上を上げていくのかを具体的に記載します。チャネル(店舗・EC・代理店など)・プロモーション方法・価格設定の根拠などを説明します。「顧客になる人が何人いて、そのうち何%が購入するか」という思考で売上計画を立てると説得力が増します。
数字で示す収支計画
売上計画の作り方
売上計画は「積み上げ型」で作成することが重要です。「月商〇〇万円を目指す」という希望的な数字ではなく、以下のような根拠ある計算を示しましょう。
例)飲食店の場合
・席数:20席 × 回転率:2.5回 × 客単価:1,500円 × 営業日数:25日 = 月商187.5万円
この計算の各数値の根拠(競合店の調査データ・業界平均など)も合わせて示せると理想的です。
費用計画・損益計算書
売上から各種コスト(原材料費・人件費・家賃・光熱費・広告費など)を差し引いた利益を月次で示します。特に最初の1〜2年間は赤字になることも想定し、赤字期間の資金繰りをどうするかも含めた計画が必要です。
損益分岐点(売上がいくら以上になれば黒字になるか)を計算し、記載することをお勧めします。
資金繰り計画(キャッシュフロー)
利益と現金の動きは一致しません。売掛金の回収タイミング・仕入れの支払いタイミングなどを考慮した資金繰り計画(月次のキャッシュフロー)を作成します。手元資金が底をつかないよう、最低でも1〜3ヶ月分の運転資金を手元に確保できる計画を立てましょう。
事業計画書でよくある失敗
①売上計画が楽観的すぎる:根拠のない高い売上目標は信頼性を損ないます
②費用の見積もりが甘い:人件費・広告費・雑費など見落としがちなコストがあります
③リスクへの言及がない:うまくいかない場合の対策も書くことで、現実的に考えていることが伝わります
④文章が長すぎる:読みやすさを意識し、図表を活用して視覚的にわかりやすくまとめましょう
⑤資金使途が不明確:融資金をどこにいくら使うのかを具体的に示すことが必要です
まつうら総研では、事業計画書の作成サポートを行っています。融資を目的とした計画書・補助金申請向けの計画書・投資家向けのプレゼン資料など、用途に合わせた計画書づくりをお手伝いします。「計画書の書き方がわからない」「以前作ったが採択されなかった」という方は、ぜひご相談ください。